Time is money

日常のこと、web関連、映画の感想について書いていきます

2017 => 2018

2017年、皆さんにとってどんな年だったでしょうか。

毎年、このようなタイトルでエントリーを書いているので、今年も書いておこうと思います!

f:id:okutaku:20170318075449j:plain

※ 写真は全く関係がありません

 

1. 去年の今頃は何をやっていたのか

去年のブログを見ると、かなり薄い内容だったので、そんなに時間が取れなかったのかなと思います。デイレポを見ると、Elastic Searchという全文検索エンジンをクラシルに必死に組み込んでいたようです。検索エンジンは触れたことがなったので、かなり苦労した覚えがあります。

okutaku.hatenablog.com

 

2. 今年はどんな1年間だったのか

過ぎてみれば、あっという間だったのですが、今年は本当に激動の1年だったなと思います。

まず、1月にdelyが潰れてしまうようなミスをしてしまいました。この時は、本当に周りに助けられ、そこから心を改めて奮闘、3月にはQのMVPに選出していただきました。そうこうしているうちに、4月にはdelyとしては初めてのTVCMが開始されました。その準備で3月は瞬く間に時間が過ぎて行きました。夏も基礎機能をせっせと実装すると共に、第二弾のTVCM、急増するユーザーに耐えうるべくサーバーサイドの改善を行ったりしていました。そのあと、新規サービスのローンチや新規機能の開発などを行っていて、気がついたら、クラシルは1,000万ダウンロードを迎えていました。

www.atpress.ne.jp

本当に、ここまで1年半足らずで来たので、正直何がなんだからわからない感じでした。

そして、エンジニアとしては、自分で初めてgemを作って公開してみたり、外人のライブラリにコントリビュートしてみたり、イベントで登壇する機会をいただいたり、外に出ることを意識して行動できたのかなと思います。

組織としては、昨年の今ぐらいは10人程度しかいなかった社員は今では50名以上に増え、開発部も頼もしい優秀な仲間が増えて、より楽しくなってきたと思っています。

大学院を辞めずに研究室に残っていたら、今頃は修士論文に追われていることでしょうか。本当に1年で環境も見えてる景色も大きく変わるなと感じています。

 

3. 料理をするようになった

去年、ユーザー体験の一環として始めた料理ですが、その後も土日のうち少なくとも1回は料理をしようと心に決めて、今まで続けてきました。今では、たべれぽが100件を超える程度まできています。

f:id:okutaku:20171228221115p:plain

大学時代もググったレシピを作ってはいたのですが、本当に簡単なものしか作ったことがなく、ほとんどはスーパーのお惣菜で済ましていました。その時から考えたらかなり料理をするようになったなと思います。

料理をして思ったことは、自分たちのサービスでありますが、クラシルがわかりやすいため、自分ってこんなこともできたのという成長の実感が持てたことです。この1年間のうちで、自分以外の方に自分の料理を出す機会もあったのですが、その時「美味しい」と言ってもらえたことは単純に嬉しく、自信にも繋がったので、こういう体験を日本のどこかにいるユーザーにも経験してもらえていると思うと、なんとも言えない嬉しさが込み上げてきました。

ヒトは外界から栄養を摂取しなければならない従属栄養生物です。日本で生活している方のほとんどは1日に2~3回の頻度で食事をすると思います。人生80年と考えると物心ついたころ数えて、7~8万回の食事の機会がありますが、一人暮らしや外食を踏まえると自分以外の人と家でご飯を食べる回数は本当に数限られていると思います。その限られた機会の全てにおいて、美味しい料理が並び、たわいのない話をして、幸せな空間に包まれたらどれだけいいだろうか。そのために、今僕らは何ができるのか。もっともっと良いサービスを作りたい、そう思う日々です。

 

 4. いいエンジニアって何だろう

今年の1月、こんな記事を書いていました。

okutaku.hatenablog.com

この時の心境を今思うと、大学院をわずか半年で中退し、今までやってきた化学とは全く異なるエンジニアという仕事をしていく中で、情報系の学部あるいは修士を出て、エンジニアになった人も多い世界で、自分はどういうポジショニングをとってこれからキャリアを歩んで行けば良いのか漠然とした不安があったと思います。

その時に出した一時的な答えが「課題解決ができるエンジニア」でした。その1年経った今、改めて考えたいと思います。

この1年間、サーバーサイドのエンジニアとして考えられることをなんでもやってきました。 管理サイトやAPIを書いたり、他サービスとの連携をしてみたりと様々です。初めてgemを作って公開したり、外国人のライブラリにコントリビュートしてみたりしました。そして、勉強会などで登壇する機会も数回ほどありました。その過程で、様々なエンジニアとお会いし、意見交換などを行ってきました。その中で、上の記事を書いたときは自分のレベル感だったり、周りが見えておらず、かなりの不安に晒されていたなと感じました。様々な実装経験を通して、gemのコードが読めるようになったり、github上のやりとりやドキュメントをちゃんと読んで理解できるようになったりすると、その当時思っていたまでの不安感はなく、良いエンジニア像も少しはっきりしてきたと思います。

それでも、今思う「いいエンジニア」とは、結局のところ

課題解決ができるエンジニア

に尽きるのかなと思いました。僕が思う「いいエンジニア」はコードというか実装が早く且つ質も高いのはもちろんなこと、ビジネス面であったり、数字を追うというグロース面もカバーできるエンジニアであり、サービスを伸ばす施策を主体的に打てるエンジニアかなと思います。例えばですが、なぜか特定の日からあらゆる数字が落ち傾向にあるとして、その原因は何か探るとします。このような事象の明確な答えを探すのは困難で、アプリのリリースが影響しているのか、はたまた外部的な要因なのか、それとも季節や周期的なものなのかはっきりしませんが、事実として数字が落ちていることだけはわかってる。その場合、自分たちのサービスなら、どのような改善方法があって、どうやって分析して、どこを判断材料にするのか、そしてその工数を見積もって、必要な人をアサインして、実際にコードを書いて公開といったことまで、丸っと卒なく行うことができて、いいエンジニアなのではないかなと最近思います。

 

5. いいサービスを作りたい

この1年間、ずっといいサービスを作りたいと心から願いつつ開発をしてきました。では、いいサービスってなんでしょうか。

先日、スターウォーズの最新作を観てきました。

f:id:okutaku:20171229012945j:plain

スターウォーズは好きですが、通しで2回くらい観たことがあるくらいで、ライトなユーザーでした。そんなユーザーでも、戦闘シーンであったり、感動的な演出だったり、かなりの見応えのある作品だったと思います。このような大作の場合、脚光を浴びるは監督と主演の方のみですが、エンドロールを見ると実に多くの方が一つの作品を作成するだけで関わっていると驚かされます。皆が自身の能力を最大限発揮して、心に残る映画になっていると感じました。スターウォーズを観て、こういうサービスを作りたいとふと思いました。

映画を作りたいというわけではなく、永く人々の心に残るサービスを作りたいという気持ちです。ジブリスターウォーズも、ミッキーも自分が生まれる前から存在し、今も輝きを放っています。その共通項は何かと考えた時に、作品の細部にまでこだわったクリエイター達を含む関わる全て方の情熱や愛が十分に込められているからかなと思います。世代を超えて面白く愛される作品には、時代に左右されない人々の心に訴えかけるものがあるんだと思います。僕もそういう作品作りに携われたら幸せだなと思います。

 

6. 長期的な将来

2017年で心に響いたことがあったので書いておきたいと思います。それは、NHKのプロフェッショナルの流儀で2017年9月11日に放送されたノーベル賞受賞者、山中教授の一幕です。

www.nhk.or.jp

生物が癌になるメカニズムの解明に寄与する重要遺伝子NAT1とは何かという基礎研究で、粘り強く調べ上げていく中での山中教授の哲学は「鎖の一つになる」でした。どんな科学も長い長い研究の歴史の中で、過去の偉人が残してきた研究結果を自分なりの切り口で紡いで後世にバトンをパスしていきます。その鎖の一つ一つが脆く、すぐに崩壊してしてまうようなものでなく、自分は強固な鎖の一つになる。そんな決意が現れた言葉のように感じました。

自分は山中教授のように人類をまた一つ進歩させるような偉業は残せないかも知れませんが、山中教授のプロフェッショナルとはの言葉を借りて、日々自分ができる目の前のことに全力で取り組んでいきたいと感じました。

自分が何もわかっていないということをわかっていること。
そしてそれを乗り越えるように、ずっと努力ができること。
それがプロだと思っています。

 

 7. 2018年に向けて

2017年ががむしゃらに挑んできた1年だとするなら、2018年は頭がちぎれるまで考えて、ひたすら行動する1年にしたいと思います。

エンジニアに限らずかも知れませんが、成長曲線があると思っています。

yshibata.blog.so-net.ne.jp

ある程度できることの幅が広がると、そこまでの技術を使って大抵のことは解決できるようになります。そのため、新しいことを学ばなくなり、そこで成長が止まってしまい、その状態が10年も続いたら危険だということです。僕もまさに成長曲線の傾きが落ちかけていると感じています。まさに去年の自分もこの状態だったと思うのですが、その解決策として、ひたすら目の前の課題を力技で解決していくことをしてきました。ただ、それだけだとある程度までの技術力にいけても、その次の殻は破れないなと実感してきました。では、次のステップにいくにはどうすればいいのかを考えた時に、目の前の問題に対して、その問題が本当に本質的で重要な問題なのかを頭がちぎれるほど考え、最大限の質の高い解答を出し続けることが必要なのではないかと思いました。その中で必要と思う技術をキャッチアップしていこうと思います。昔がどうだったかはわかりませんが、今のソフトウェアエンジニア界隈の技術進歩はJavascriptフレームワークを例として、目まぐるしく変化しています。その波に乗り遅れることなく、さらに波にさらわれる事なくするためには、その問題の解決策はどうやったら最速かつ最良のものが提示できるのかをひたすら考えて、すぐに実行することが大事なのではと考えています。その解決策が機械学習なら学びたいと思うし、新しい言語がいいならその言語を学びたいと現状は思っています。

 

そして、2018に向けた目標のもう一つは「対外的な影響力を強める」ことです。つい先日、ちきりんさんの記事がありました。

d.hatena.ne.jp

確かに、昔の大量採用時代の学歴である程度足切りをした方が、ある一定の質を担保した人材が獲得できたし、現実的にみて、履歴書を一つ一つ丁寧にみて、その人が自分の会社をより成長させてくれる人材かを判断するのは難しいと思います。その方法が今でも効果を発揮しているのもまた事実でしょう。

自分がどんな人か伝える方法として、SNSやこういったブログでどのようなことを発信しているのかは重要だと思います。また、エンジニアであればどのようなライブラリにコントリビュートしているのか、オープンにしているコードは綺麗で整頓されているかが重要になると思います。自分も人に会う時は、とりあえずその人の名前やSNSのアカウント名でググって、その人について知ろうとします。悪い例では、SNSの発言がきっかけで内定を取り消して裁判沙汰になるということもたまにニュースで見るようになりました。気軽に行なっている情報発信の重要性が増してきていると思います。今後、自分がエンジニアあるいはそれ以外の職に就いたとしても、自分がどういう人なのかを情報発信していくことは、人材流動性が高くなりつつあり、フリーランスという働き方が一般化しつつある現代において、生き残っていく一つの方法のように思います。そのため、twitterを含め、このブログでどんどん情報発信して行きたいと思います。

 

そして、 delyという会社をクラシルというサービスを2017年以上に勢いあるものにできるように、自分ができる日々できる目の前のことにフォーカスして、取り組んでいく1年にしたいです。どんなに叫ぼうとも、1日は24時間しかなく、その日のうちにできることは限られています。そして、1日でできることはとても小さなことです。バグにハマってほとんどの時間を費やすこともあるでしょう。ですが、その1日の積み重ねで1年が形成されているので、1日を無駄にすることなく、必死にもがきながらいきたいと思います。